モンゴルも日本と同じように、いやそれ以上に、パワースポットのブームにわいています。
その中の一つに、モンゴル国南部、ウヌムゴビ県のデムチグ寺院(demchig hiid)と、寺院に隣接するボーブ・ハド(boob khad)という巨大な岩があります。
東ゴビ県第5代ホトグト(hutagt)の、ダンザンラブジャー(Dulduityn Danzanravjaa,1803-1856)が瞑想したゆかりの地。
「ホトグト」はモンゴル諸語ハルハ方言で、僧侶の最高位である活仏を意味します。
現在は、仏塔のソヴィラガ(suvraga)が新築され、十基が蓮の花の形に配置されています。
近年、この地が「世界のエネルギー・センター」として話題を呼び、多くの参詣客・見学客・観光客が訪れるようになっています。
大きな地図で見る
交通アクセスはけっこう大変です。ウランバートルから行く場合、鉄道を使うなら隣のドルノゴビ県のサインシャンドから自動車に乗り換えます。ウランバートルから自動車でダイレクトに行くなら、ドンドゴビ県のマンダルゴビを通過することになります。
モンゴル国は1930年代の革命の時代、寺院のほとんどが徹底的に破壊されました。

今でもデムチグ寺院は、破壊された当時の寺院の壁が、そのまま残っています。(左にある岩が、ボーブ・ハドです。)
チンギス・ハーンへの崇敬や仏教の復興は、1990年代の民主化の時代から本格的に再開しました。しかし、歴史的建造物の調査や再建技術などが、まだ十分にすすんでいる状態ではないという現実問題もあります。
私(みずばしょう)も2006年に、ここを参詣しました。奇岩群に囲まれたような場所で、ボーブ・ハドでアリヒ(モンゴルの蒸留酒)でアルツ(ハイマツの葉を乾燥させた香)で祝福。ボーブ・ハドを抱きしめ額に当てるようにして、願い事を祈願しました。ボーブ・ハドはどうやら極めて巨大な磁鉄鉱の一枚岩のようで、だとすればダンザンラブジャーがパワーを感じたのも、そういうところからきているのかも知れません。

2006年当時のデムチグ寺院とボーブ・ハド。ソヴィラガはまだ、基底部のみが建設されていました。
文化人類学者の島村一平さんが今年訪れた時には、真新しいソヴィラガが完成していました。10基のソヴィラガを、蓮の花の形に配置しています。

(写真提供:島村一平さん)
ウヌムゴビ県は現在、タワントルゴイの石炭とオユトルゴイの銅鉱石や金鉱石が世界有数の埋蔵量であるとして、世界中の企業や投資家たちから注目を集め、日本の複数の大手商社も入札に参加しています。

そうした意味からも、モンゴル国のパワースポットになっていると言えるかも知れません。
一方で、ゴビのステップの生態系は、大変に繊細です。鉱山の乱開発が回復困難な沙漠化を招く展開にならぬよう、日本はモンゴルと良いパートナーシップを形成して欲しいと思います。
ダンザンラブジャーは活仏であると同時に、詩人としてもモンゴルで深く愛されてきました。オルティンドー歌手の三枝彩子さんも、ダンザンラブジャーがつくった歌を歌っています。
参考Web
参考:
Mongolia Expeditions - Mongolian National Geographic
(モンゴル語)
http://altai-expeditions.blogspot.com/2010/10/blog-post_9462.html
風の旅行社
http://www.kaze-travel.co.jp/mongol_kiji024.html
いとしのオルティンドー 三枝彩子さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/urtynduu/
2011年11月7日
みずばしょう
その中の一つに、モンゴル国南部、ウヌムゴビ県のデムチグ寺院(demchig hiid)と、寺院に隣接するボーブ・ハド(boob khad)という巨大な岩があります。
東ゴビ県第5代ホトグト(hutagt)の、ダンザンラブジャー(Dulduityn Danzanravjaa,1803-1856)が瞑想したゆかりの地。
「ホトグト」はモンゴル諸語ハルハ方言で、僧侶の最高位である活仏を意味します。
現在は、仏塔のソヴィラガ(suvraga)が新築され、十基が蓮の花の形に配置されています。
近年、この地が「世界のエネルギー・センター」として話題を呼び、多くの参詣客・見学客・観光客が訪れるようになっています。
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交通アクセスはけっこう大変です。ウランバートルから行く場合、鉄道を使うなら隣のドルノゴビ県のサインシャンドから自動車に乗り換えます。ウランバートルから自動車でダイレクトに行くなら、ドンドゴビ県のマンダルゴビを通過することになります。
モンゴル国は1930年代の革命の時代、寺院のほとんどが徹底的に破壊されました。

今でもデムチグ寺院は、破壊された当時の寺院の壁が、そのまま残っています。(左にある岩が、ボーブ・ハドです。)
チンギス・ハーンへの崇敬や仏教の復興は、1990年代の民主化の時代から本格的に再開しました。しかし、歴史的建造物の調査や再建技術などが、まだ十分にすすんでいる状態ではないという現実問題もあります。
私(みずばしょう)も2006年に、ここを参詣しました。奇岩群に囲まれたような場所で、ボーブ・ハドでアリヒ(モンゴルの蒸留酒)でアルツ(ハイマツの葉を乾燥させた香)で祝福。ボーブ・ハドを抱きしめ額に当てるようにして、願い事を祈願しました。ボーブ・ハドはどうやら極めて巨大な磁鉄鉱の一枚岩のようで、だとすればダンザンラブジャーがパワーを感じたのも、そういうところからきているのかも知れません。

2006年当時のデムチグ寺院とボーブ・ハド。ソヴィラガはまだ、基底部のみが建設されていました。
文化人類学者の島村一平さんが今年訪れた時には、真新しいソヴィラガが完成していました。10基のソヴィラガを、蓮の花の形に配置しています。

(写真提供:島村一平さん)
ウヌムゴビ県は現在、タワントルゴイの石炭とオユトルゴイの銅鉱石や金鉱石が世界有数の埋蔵量であるとして、世界中の企業や投資家たちから注目を集め、日本の複数の大手商社も入札に参加しています。

そうした意味からも、モンゴル国のパワースポットになっていると言えるかも知れません。
一方で、ゴビのステップの生態系は、大変に繊細です。鉱山の乱開発が回復困難な沙漠化を招く展開にならぬよう、日本はモンゴルと良いパートナーシップを形成して欲しいと思います。
ダンザンラブジャーは活仏であると同時に、詩人としてもモンゴルで深く愛されてきました。オルティンドー歌手の三枝彩子さんも、ダンザンラブジャーがつくった歌を歌っています。
参考Web
参考:
Mongolia Expeditions - Mongolian National Geographic
(モンゴル語)
http://altai-expeditions.blogspot.com/2010/10/blog-post_9462.html
風の旅行社
http://www.kaze-travel.co.jp/mongol_kiji024.html
いとしのオルティンドー 三枝彩子さんのブログ
http://blog.livedoor.jp/urtynduu/
2011年11月7日
みずばしょう
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