ガラ祝賀会
【写真 杰轡皀鵐乾訃中高の生徒たちと一緒にステージに上り、あいさつするガルバドラッハさん=2022年10月28日、ウランバートル市内「トリプルイベントホール」

 新モンゴル学園と新モンゴル日馬富士学園を経営するJ・ガルバドラッハ(愛称ガラ)さんが、モンゴルの大統領から国家の最高勲章「モンゴル国教員功労賞」を受賞した。その祝賀会が10月28日、ウランバートル市内で開かれた。ガラさんの長女で新モンゴル小中高の校長を務めるトゴスさんら関係者が主催した。PTA、卒業生、モンゴルの教育関係者ら500人以上が集まり、ガラさんの功績をたたえた。

 祝賀会は盛大だった。エンフアマガラン教育科学相、小林弘之・在モンゴル日本大使、70代横綱の日馬富士公平さんらが祝辞を述べた。国立馬頭琴アンサンブルの演奏、歌手のオヤンガさん、ナランさんらの歌が続いた。ガラさんの妻ダワージャルガルさんは、モンゴルの三味線「シャンズ」を演奏した。堅苦しいあいさつよりも、歌や踊りを重んじるのがモンゴル流。祝賀会は、次第にダンスパーティーに移行し、ロックバンドが生演奏するディスコダンスになる。午後7時前に始まった宴会は、たちまち午前零時を回った。

ガラのメダル
【写真◆曠皀鵐乾襪龍軌功労賞茲汎本の旭日小綬章

 ガラさんが教員功労賞を受けたのは昨年11月。ガラさんは、日本の2017年秋の叙勲で「旭日小綬章」を受章している。

 日本の勲章は、日本のカリキュラムを取り入れた新モンゴル高校(後に小中高)や高専を創設し、日本に留学生を送り込むなど日本との交流促進に寄与したことが評価された。

 今回のモンゴルの勲章は、モンゴル初の3年制の高校を創設し、さらに高専、大学、子ども園を擁する私立総合学園に発展させ、姉妹校の日馬富士学園も創設するなどモンゴルの教育界に大きな影響を与えたことが評価された。

 今回の勲章について、ガラさんは「これまでのことというよりも、これからのものと受け止めています」と言う。モンゴルでは、馬に乗って、前に進むとき、「チューチュー」と言って馬腹をける。チューチューとは、「それ行け」の意味だ。今回の勲章は、彼にとっては、この「チューチュー」なんだそうだ。

 ガラさんは、現在、「モンゴルにおける公立学校の経営改善」をテーマに博士論文を名古屋大学に提出する準備を進めている。山形大学では物理教育に関する研究で修士号を取得した。東北大の博士課程に移ってからは、3年制の高校を創設した実績を基に「モンゴルにおけるカリキュラム改善」を研究していた。しかし、学校経営に忙殺されて、いつのまにか中断してしまった。その後、モンゴル国立教育大で教育博士号を取得している。しかし「日本の博士号を取りたい」と意欲を燃やしている。

 新モンゴル学園の経営が軌道に乗った現在、今度は、「モンゴル全体の教育レベルを向上させたい」と言う。そのための研究を続け、博士論文に盛り込む方針だ。





▽森修 もり・しゅう

1950年、仙台市生まれ。元河北新報記者。1998年、山形市で勤務していたとき、たまたま入ったバーでアルバイトしていたモンゴル人の留学生と出会う。以来、モンゴルの魅力に取りつかれ、2005年「モンゴルの日本式高校」、2012年「あんだいつまでも新モンゴル高校と日本」をそれぞれ自費出版。


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