ターナル・サェン・バェチカノー?(みなさん、こんにちは!)
田中英和です。
前回記事の最後で「『スーホの白い馬』日本人創作説がある」というお話をしました。
今回は、その内容についてご紹介します(はじめにお断りしておきますが、真実のほどは定かではありません)。
まず、一般的に『スーホの白い馬』は内モンゴルの物語と言われていますが、その理由は「スーホ」という名前にあると思います。
というのも、「スフ(「スヘ」と表記することも)」という名前のモンゴル人が実在し、それを中国語で発音すると、日本人には「スーホ」とも「スーフ」とも聞こえる発音になります。
題名に『スーホの白い馬』『スーフの白い馬』という2つのパターンがあるのはそのためです。
という訳で
「『スーホの白い馬』は内モンゴルで作られ、中国語に訳された後に日本に伝わった」という見方になるのだと思います。
ですが、
「モンゴルといえば馬
↓
馬は英語でホース
↓
ホースを逆から読んでスーホ」(笑)
と作者の大塚勇三氏が語ったとか語らなかったとか。。。
ということで「スーホという名前は偶然で、また内モンゴルのモンゴル人の間でもこの物語が知られていない」というのが、最近聞いた「『スーホの白い馬』日本人創作説」です(笑)
ふざけんな!!!
と思われた方もいらっしゃるかもしれません(笑)
ただ、留学時代からずっと不思議に感じていたことがあります。
それは「『スーホの白い馬』を知っているモンゴル人が皆無」ということです。モリンホールをやっている人は知っていて当然(同名のモリンホール創作曲があるので)としても、それ以外のモンゴル人で「知っている」という人に会ったことがないんです。
なので、私はこの日本人創作説を聞いたときに、結構すんなり納得してしまいました。
ですが、この日本人創作説はやはり誤りで、内モンゴル生まれの物語であることが、7月31日に発売されたばかりの『内モンゴルを知るための60章』という本に書いてありました。
ただ『スーホの白い馬』という物語はそれ自体が悲しいだけでなく、物語が生まれた理由も、非常に悲しいものでした。
「それ故にモンゴル人たちに受け入れられることがなく、知る人がほとんどいないのだろう」ということです。
詳細については、ぜひ本をお手にとってご自身でご覧下さい。
内モンゴルという、日本人にとって非常に理解しづらい地域について、様々な角度から詳細に語られている本です。
内モンゴルを知るための60章
http://www.akashi.co.jp/book/b208189.html
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