皆さま、こんにちは!
宮崎サルゲイと申します。日本人です。2011年からモリンホール(馬頭琴)をウルグン先生より日本で習い始めました。今は演奏や講師をしています。
内モンゴルには2回の短期滞在をし、その後モリンホールの勉強のため長期滞在をしました。

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さて、2012年末から翌年1月初旬にかけて、私は中国内モンゴル自治区フフホト市にいました。
そこに内モンゴル大学芸術学院という学校があります。
私はその大学のモリンホール学科に留学のお願いをしたところ、本科の学生としての許可が下りました。
そこで実際に留学する前に、一度学校の留学担当の先生に会い、詳しい話を聞こうと思いました。さらに街の様子もよく見てこようと思ったのです。

はじめに内モンゴルとは何ぞや?ということと、なぜ事前に直接大学の先生に会いに行ったか、これを少しお話したいと思います。

map

地図をご覧ください。
ピンボケで申し訳ないのですが、この地図、1935年にアメリカの地図会社が制作したものです。赤い枠線で囲まれている部分が独立国家です。右端に日本がありますね。
朝鮮半島も、すぐにお分かりかと思います。
朝鮮半島の北部にある国が、満州国です。
その西側にある国が1911年にモンゴル人による政権を樹立し、1924年に独立したモンゴルです。さらに付け加えますと、モンゴルの西側にある国がウイグル、その南側がチベットです。
この地図では北の部分がないので、モンゴル文化圏であるブリアートがないのが残念なところです。
 
この地図は、先日ある日本人の史学者がシンポジウムで提示したもので、1935年当時、東アジアはこうなっていた、ということがわかる大変貴重な地図だそうです。
なので大急ぎでスマホで写真を撮りました。
もっと鮮明なものを!などと、がんばってグーグルあたりで探しても、徒労になるだけだそうですので、がんばらないでいただければ幸いです。

その後、第二次世界大戦が始まり、日本はコテンパンのフルボッコにされますね。そして降参し、ヤルタ会議が開かれたことは、日本の学校で歴史の時間に習ったとおりです。さらにその会議中、極東アジアに関して、アメリカのルーズヴェルト、ソ連のスターリン、イギリスのチャーチルの三者で密約が交わされます。
これがヤルタ協議ですが、この時、モンゴルの南部は中国に併呑されることになりました。

Churchill,_Roosevelt,_Stalin
ヤルタ会談:前列左からチャーチル、ルーズヴェルト、スターリン

これが中国内モンゴル自治区です。面積はおよそ日本の3倍くらいです。
中心の街(首府)をフフホトと言います。
モンゴル語でフフは青、ホトは城とか街という意味です。16世紀、アルタンハーンという皇帝が城を築いたところですから、“青い城“という意味になります。
以上、非常に大雑把な内モンゴル近代史でした。

ではその内モンゴル大学芸術学院に留学するにあたり、なぜ事前に大学の先生に会いに行ったのか?を書いてみたいと思います。

たとえばある日本人が、アメリカのUCLAバークレー校に留学したいと思ったとします。その場合、情報は十分すぎるほど入手できるでしょう。留学を手伝ってくれるところも政府系、民間系あわせてたくさんあります。実際に留学した経験を持つ人に話を聞いてみることもできるでしょう。
かゆいところに手が届くとはまさにこのことで、よほどのことがない限り無事に留学が実現するはずです。
中国の場合、北京大学や上海大学などであれば、同様に多くの事前情報や手助けが得られます。

ところが!!!

内モンゴルにある大学については、ほぼ絶望的なのです。
サイトをご覧いただければお分かりのとおり、英語ページなんざありゃしません。
唯一のよりどころは、私の先生であり、今もこの大学に先生として籍を置いておられるウルグン先生、そしてここで教鞭をとっておられるサチロンゴイ先生だけでした。しかもこの両先生方はモリンホールの先生であり、決して留学担当者ではありません。

内モンゴル大学芸術学院は、今後、内モンゴル大学から独立し、内モンゴル芸術大学として再出発することになっています。
すでにカリキュラム、学生の管理、学生寮など、学生本人が関わるところは芸術学院で独自に運営しています。ですから、その後実際に現地に長逗留した私には、内モンゴル大学はよその学校、というふうにしか感じられませんし、他の学生たちも同様でした。

このように日本にいては情報が得られない、しかも独立のため運営が流動的になっているので、現地に行って留学担当の先生に直接聞くしか方法がなかったのです。
かゆいところに手が届かない!
ならば行くしかあるまい!!!
そう考え、2度目の内モンゴル行きになりました。

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フフホトの夜景(新華東街)

さて、滞在中私は大マヌケな失敗をやらかします。
ウブル モンゴル、セーンベチガノー?【後編】は後日アップいたします。
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