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タグ:オーケストラ

 YouTubeでモンゴルの音楽を聴いているとき、馬頭琴奏者のジグジットドルジさんが「Ehiin setgel shig」(エヒーン・セトゲル・シル)という作品を演奏している映像を見つけた。日本語に置き換えると「母の心のように」という作品。シャラブが作曲した。とても穏やかで優しい音色に聴き入ってしまった。
 シャラブは2019年7月に亡くなっている。映像は、その1年前に収録された。馬頭琴を愛するモンゴル人留学生によると、楽譜には「妻に捧げる」と書いてあるそうで「闘病中に奥さんやお母さんを思いながら作曲したようです」と解説してくれた。
 YouTubeには、ピアノ伴奏の映像とオーケストラと共演するものと二つあるが、オーケストラ版をお聴きください。



 映像では、演奏開始前、ジグジットドルジさんの緊張しているような表情がうかがえる。シャラブといえばモンゴルを代表するような作曲家だ。闘病中の偉大な作曲家を思いながら、気合を込めているようにも見える。
 ジグジットドルシさんが演奏するものでは、私は「Bi chamd hairtai」(ビー・チャムド・ハエルタェ)もよく聴く。英語では「I love you」という作品。ジャンツンノロブという、シャラブと並ぶ大作曲家による映画音楽で、題名の通りロマンチックな甘い香りのするメロディーだ。

 
この映像では、ピアノに続いてジグジットドルジさんが登場する。背景の馬頭琴奏者の中に、オヤンガさんという信州大学留学生のお母さんの姿もあり、その意味でも、私にとっては身近な映像になっている。
 私は、昨年10月、訪モした際、ジグジットドルジさんにお会いした。モンゴル人の友人を介してお会いしただけだが、そのとき、サイン入りの音楽CDを2枚いただいた。私は、お礼に、仙台名産、白松が最中のミニようかんセットを差し上げた。これでは、釣り合いが取れないかもしれない。ほんの気持ちだけです。
 馬頭琴というと、民俗音楽に結び付けられがちだが、クラシック音楽にも、どんどん進出していってほしい。モンゴルらしいクラシック音楽ができるのではないか。

▽森修 もり・しゅう
1950年、仙台市生まれ。元河北新報記者。1998年、山形市で勤務していたとき、たまたま入ったバーでアルバイトしていたモンゴル人の留学生と出会う。以来、モンゴルの魅力に取りつかれ、2005年「モンゴルの日本式高校」、2012年「あんだいつまでも新モンゴル高校と日本」をそれぞれ自費出版。

 私はYouTubeでモンゴルの音楽を聴いている。たまたまフェイスブックで見つけた「Shuuder Dunduur」(シューデル・ドンドゥール)、日本語で「朝露の中」という作品は、とても気に入りました。皆さん、ぜひ聴いてみてください。

 
チンバトというエベルブレー(モンゴルのクラリネット)の演奏家が作曲した映画音楽です。
 私が見つけた映像は、ジグジットドルジという馬頭琴演奏家がオーケストラを指揮しているものです。特にフルートが担当するところが主旋律のようであり、聴きどころのように思います。
 演奏とともに、モンゴルの風景が写し出されます。何の木の実なのか。ヒメリンゴのような実に付いた朝露がアップされます。空撮もいいですね。遊牧民の生活風景も出てきます。民族服を見ると、ブリヤートのようです。
 私はモンゴル語がわからないので、映画の中身は不明です。いろいろ聞いてみると、恋愛もののようです。家族の愛情がからんで複雑な人間模様になっているようです。
 言葉がわからなくても、音楽は楽しめます。YouTubeでは、ジグジットドルジさんのオーケストラ版のほかに、男と女の歌手が出てくる歌謡曲版もあります。こちらは、なじみやすいかもしれません。日本語の歌詞を付けたら、カラオケでヒットしそうな感じがします。



モンゴルの音楽というと、馬頭琴やホーミーによる民俗音楽が注目されがちですが、クラシック系というか映画音楽にも、いいものがたくさんあります。ロック系も最近注目されています。
 今回の「シューデル・ドンドゥール」のオーケストラ版を指揮するジグジットドルジさんが馬頭琴を演奏した「ビー・チャムド・ハエルタェ」(英語ではアイ・ラブ・ユー)も、おすすめです。ピアノ演奏(ヤマハの文字が見えます)に続いて馬頭琴が出てきます。題名の通り、ロマンチックな甘いメロディーです。ジャンツンノロブというモンゴルを代表する作曲家の作品です。YouTubeで聴けます。ジグジットドルジさんのCDも出ています。
 今回の「朝露の中」は、信州大留学生のお母さんで馬頭琴演奏家のオヤンガさんが、フェイスブックに載せているのを見つけてシェアしました。「ビー・チャムド・ハエルタェ」の映像には、オヤンガさんも出てきます。
 オヤンガさんが注目し、ジグジットドルジさんが指揮しているということは、「朝露の中」は、お二人の評価が高いということではないのか。
 作曲したチンバトさんは、まだ若手のようです。ジャンツンノロブ、シャラブ、ナツァグドルジら有名な作曲家に続いて、これから、どんどん伸びていってほしい。

▽森修 もり・しゅう
1950年、仙台市生まれ。元河北新報記者。1998年、山形市で勤務していたとき、たまたま入ったバーでアルバイトしていたモンゴル人の留学生と出会う。以来、モンゴルの魅力に取りつかれ、2005年「モンゴルの日本式高校」、2012年「あんだいつまでも新モンゴル高校と日本」をそれぞれ自費出版。

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