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カテゴリ: 歴史

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皆様、こんにちは、ひでです。
久しぶりの寄稿になります。今日はちょっとした紀行文です。

今年の9月、チンジスハーンの祖先と日本で噂される源義経を訪ね、岩手県は平泉へ。

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広々とした衣川の古戦場や、奥州藤原氏の居館であった柳御所を見るにつけ、多くのことを思う。

松尾芭蕉
夏草や、兵どもが夢の跡

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この奥州の都に想いを馳せる多くの日本人がいた。

詳細は2014年に寄稿した記事をご覧になってください。
チンジスハーン=源義経伝説について
http://mongol.blog.jp/2014/06/24/51799049
チンジスハーン=源義経伝説について
http://mongol.blog.jp/2014/06/30/51799606
それにしても、なぜ日本人はこれほど政治的敗者に同情してしまうのか?そして、なぜまた海外の国と結び付けたがるのか?
そもそも義経は兄である源頼朝の追撃と圧力により、奥州平泉四代泰衡によって自害に追い込まれているのだ。首級はしっかり兄頼朝に送り届けられている。

そして、泰衡も頼朝軍に攻め滅ぼされた。
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平泉・中尊寺金色堂。ここに奥州藤原3代の遺体が安置されている。

この歴史上事実は事実であり、軍事バカで政治力ゼロの武将が招いた悲劇だと教訓にしなければならないはずなのに、「まだあの方は生きている」「老獪で冷酷な頼朝より純粋なイケメン義経のほうがいいーーーーーー」

とまるで反省もせず「判官びいき」をしてしまう日本人の悪い面。

少なくとも、私自身は「義経がハーンになった」と言ってうれしそうに評価するモンゴル人に会ったことは一度もない。日本人だって、中国人から秦の徐福が神武天皇になったんだ。と真顔で言われたら嫌だろうに。
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和歌山県新宮市にある徐福廟

自分のロマンを他人に押し付ける事はやはりいけない。そして「判官びいき」をしている限り、自分にも他人にも、そして企業や国にも勝利は来ない。と肝に銘じたい。

衣川の美しい光景を見ながら、そのように思った奥州路の旅であった。
(寄稿者:ひで)


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△ブリヤード
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△ブリヤード
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△ブリヤード
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△チャハール部
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△チャハール部
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△ドルボド部
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△ブリヤード(ロシア)
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△オルドス
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△オルドス
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△オルドス
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△ハルハ(モンゴル)
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△ハルハ(モンゴル)
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△豁里布里亚
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△ホルチン
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△明安
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△ソニド

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この本は、ほぼ4世紀を通して、ロシア(ソ連)がモンゴルをどのように見て政策を実行したのかを、スターリン統治下のソ連の対外政策におけるモンゴルの特殊性と普遍性を材料に記述されています。


ソ連国内では大規模なテロルを発動して国民を恐怖に陥れ、小国には圧力をかけて譲歩を迫り、時には飲み込んでしまうという独裁的・強迫的なスターリン体制にあって、ソ連とモンゴルの関係性はきわめてユニークなものであったといわざるをえない。


このユニークさにはスターリンのソ連にとってもモンゴルが有する戦略的な重要性という理由があるものと思われる。

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もくじ

第1章 前史--ロシア帝国時代のロシア・モンゴル関係
第2章 1920年代のソ連の対モンゴル政策
第3章 1930年代のソ連の対モンゴル政策
第4章 ソ連の対モンゴル関与の拡大--ノモンハン事件に至るまで
第5章 第2次世界大戦とモンゴル独立への道


1917年のロシア革命後にロシア帝国からの独立を果たしたフィンランド、ポーランドやエストニア、ラトヴィア、リトアニアのバルト三国は、第2次世界大戦を前にスターリン統治下のソ連による圧力を受けた。


それと対照的なのは、清国の支配下にあったモンゴルで、ロシア帝国より先に崩壊した清朝から1911年に独立を宣言した後、ロシアおよびその後継国家たるソ連の支援を受けて実質的な独立を享受した。


以下、スターリンとモンゴルの関係性で、面白かった箇所を一部、抜粋します。

スターリンがヤルタ会談やその後の中華民国との交渉で、モンゴルの独立を主張したことの理由には、経済的、人口的にもロシアを圧倒しつつある中国の存在が大きいと言える。

引用

ソ連にとっても、中国を前に独立喪失を恐れ、ロシアとの正常な関係が死活的重要性をもっていたと言える。また、満州国を作った日本によってもソ連とモンゴルの結びつきは強くなったと言える。


第4章、第5章では、ノモンハン事件を通してソ連とモンゴルの関係を浮き彫りにしています。スターリンがモンゴルを非常に重要な国として位置づけている発言があります。

引用
アメリカの新聞人ロイ・ハワードに対して行なったスターリンの話は「国際的反響」を呼んだ。「もし日本がモンゴル人民共和国を、その独立を侵して攻撃しようとするならば、我々はモンゴル人民共和国を助けねばならない。・・・・我々は1921年の時と同様に、モンゴルを助けるだろう。」というものであった。

モンゴルが保有する天然資源という武器をロシアが利用したいとの思惑も見えてきます。

引用
19世紀から20世紀初頭にかけてのロシアのモンゴルに対する経済政策は帝国主義的で、モンゴルへの投資は中国やイランに比べて僅かだったが、大きな変化をモンゴル社会にもたらした。
〜(略)
ロシア企業は現地の安価な原料と天然資源を利用し、現地の労働者には僅かな給与しか支払わずに莫大な利益を上げた。彼らはモンゴルに新しい人民の搾取形態、すなわち資本主義的形態をもたらした。

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もしもスターリンがヤルタ会談やその後の中華民国との交渉でモンゴルの独立を主張しなかったとしたら、はたしてモンゴルは独立を果たせたのだろうか。
中華人民共和国時代に入って今日までの新彊やチベットの状況を考慮すると、その確率はかなり低かったのではないか。

そうすると現在のモンゴル国民は、スターリンのおかげで独立を享受しているということになる。
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満州事変を引き起こし、満州国を作ったことによって、日本はスターリンの強烈な反応を引き出し、モンゴルを含む満州国の周辺地域に強大な陣地を構築させることになった。
そのひとつの帰結がノモンハン事件だった。
ノモンハンの戦いで日本に打撃を加えたとはいえ、満州国の消滅までソ連側の不安は消えなかった。
したがって1939年以降もソ連は日本に対する前線基地の一翼を担うモンゴル国内における動員体制の整備を怠らず、鉄道敷設等の準備を着々と進めていた。
他方で、独ソ戦が始ると、モンゴルはソ連の後背地として一定の役割を果たすことになる。
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ソ連にとってモンゴルは、1930年で70万人という希薄な人口よりも、長い国境にわたって中国と直接対峙せずにすむ緩衝地帯であるという地政学的な利点が最大の魅力であり、中国からの独立を後押しした革命時の指導部も、スターリン時代も、〜(略
この利点を失わないように同様のアプローチを取っているものと推定される。
〜(略
逆に、モンゴルからすれば国境を接するのは南北の両大国だけで選択肢の幅は狭いが、経済的、人口的にもロシアを圧倒しつつある中国を前に、独立喪失を恐れ、ロシアとの正常な関係の維持は死活的重要性を持つものと理解しているに違いない。

スターリンのソ連が全く慈善的にモンゴル国民の独立を願って後援していたのかといえばそうではなく、ソ連の安全保障を最重要の課題としてモンゴルに関与していく冷徹な戦略的思考が働いていたのであり、モンゴルという戦略的要衝を戦後も維持したいとスターリンが願った結果、中国もそれを認めざるをえず、モンゴルの独立が達成されたとのことです。

モンゴルは、第2次世界大戦終了後にスターリンのバックアップを受け中華民国からの完全な独立を獲得、国際連盟への加盟は1962年と遅れたが、国際社会からも認められる存在となって今日に至っている。
ソ連の衛星国家に過ぎなかったとの見方がある一方、曲りなりにも独立国家として現にモンゴルが存在することを考えるとき、それに果たしたスターリンの役割を無視することはできない。

中国側がモンゴルは自国領土であると一貫して主張していたことを考慮するならば、スターリンを称賛する一部モンゴル人の主張には一定の真実、正当性が含まれているといえよう。

ソ連、モンゴル、中国という3国の関係性など、モンゴルに興味のある方はもちろん、そうでない方にも歴史や世界情勢が勉強になるので、おすすめだと思います。



「スターリンとモンゴル」は値段も8千円と決して安いとは言えませんが、内容が充実していて面白いので、是非、読まれてみてはいかがでしょうか。






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