モンゴル情報クローズアップ!

モンゴルの文化、ビジネス、投資、観光、最新話題など幅広い情報をお届けします。(通称:モンゴルなう)

カテゴリ: 書評・書籍


2017年、相撲が若貴時代以来のブームとなっているようです。

入場客数が90年代の若貴ブームの頃に84万4000人で絶頂期でしたが、今はそれに迫る入場者だそうです。2015年は76万人だったとのことです。


白鵬、日馬富士、鶴竜、稀勢の里と4横綱時代となって、今後益々、注目の場所となりそうです。この4人中3人がモンゴル出身の力士となります。

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「相撲よ!」は、モンゴル出身で優勝回数歴代最多の37回第69代横綱「白鵬 翔」の自伝です。


幼少期の日本相撲を目指すようになった経緯から、モンゴル相撲の横綱であるお父さんのこと、モンゴル人の日本に対する感情、四股名の由来、奥様との出会いなど今までの経緯を赤裸々に記載された内容になっています。


もちろん、相撲に関してのことも記載されており、心技体からくる心の重要性、筋肉に関する鍛え方の重要性などについても言及されています。


欧米式のトレーニングではなく、「四股」「鉄砲」「すり足」「腕立て」の伝統的な基本の鍛え方の重要性が良くわかります。

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モンゴルでは日本の相撲は大人気で、複数の局が放送されているそうです。


「横綱、力士の品格とは何か? 日本の伝統とは何か?・・・・。」といったファンならずとも気になる部分についても記載されています。

以下、引用・・・

相撲について多くのことを学んできたが、相撲の本質を知るにつれ、強いだけではいけないのだ。ガッツポーズもやるべきではないということがわかってきた。


私の知り得た情報の一部を以下に記すが、日本文化や伝統を同時に知ることができておもしろい。


まず、相撲は格闘技の一つではないということだ。

神事であることを見落としてはいけない。

モンゴルにも国を挙げて行なうナーダムという祭りがあるが、その祭事の一つとしてモンゴル相撲の競技が行なわれる。そういう意味では少し共通点がある。

大相撲における「神」とは、八百万(やおろず)の神である。土俵のしつらえや力士が行なう所作の一つ一つが、神と関わっている。


そこは、『神の降りる場所』なのである。 〜〜略  とにかく土俵は神が降りる場所であるから、けがれを入れないのが大原則。

出典:
相撲よ!白鵬 翔


モンゴルでは、壁を乗り越えないと地位につけない『壁を破って地位につく』という言い方があるそうで、横綱になるのなら朝青龍関を倒してからだと思っていたそうです。



以上、若干、相撲よりの記事になってしまいましたが、個人的にはモンゴルと日本を繋ぐ架け橋として、「相撲」も魅力的な要素の一つだと思っています。



ちなみに余談ですが、座布団が投げられる意味は、元は座布団ではなく羽織や帽子で名前が書いてあり、お相撲さんが後で持ち主に届けるとご祝儀を貰えたそうです。それが、様々な物が飛んでくるから危ないという理由で禁止されたそうです・・(笑

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毎度、編集長のタケシです。
椎名誠さん直筆のサインを頂きました。本当に嬉しい。

10数年前に、私は来日して初めて読んだ本が椎名誠さんの「草の海」なんです。
まだ日本語学校の時でしたので、日本語の勉強に役立つと友人の川越有希子さんにすすめられて読んだ経緯があります。

恐らく、モンゴルに関わりがある人はみんな知っていると思いますが、川越有希子さんは「旅の指さし会話帳16モンゴル」の著者でもあります。



では、本題に入ります。
この度ご縁があって椎名誠さんが発行する「ずんがずんが 1―椎名誠自走式マガジン 特集:こんなものいらない!」にモンゴルではこれはいらないでしょう?と思われるような情報を提供提供させて頂きました。たいへん恐縮ですが、本の記事の中に私の名前まで出してくださって本当に光栄です。
 
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この本ずばりいうと面白い。日本全国47都道府県の不要ブツを紹介しています。そして世界いろんな国のこれは要らないというものが取り上げられています。
その中にモンゴル、エジプト、イタリア、フランス・・・などの国が紹介されています。

この本を読みながら、ぜひあなたの周りのこんなものいらない!と思われるブツを考えてみてください。きっとなにかあるはずです。

こちらの本です、絶賛発売中!!! 


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「シャーマンの世界」は、シャーマンとは何か!?に始まり、現代とシャーマニズムに渡るまで様々なシャーマンについての内容が記載されている本です。


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豊富な写真や挿し絵などで楽しく読めるので、小難しくなく、わかりやすい解説書になっています。

シャーマン的観念は非常に微妙なものであり理解に際しては、翻訳が誤解を生むとのことで一概には説明出来ませんが、この本では、歴史や宗教との関連、シャーマンの種類など、様々な角度からシャーマンの側面が記載されています。


シャーマンを簡単に説明すると、シャーマンは医師であり、祭司であり、ソーシャルワーカーであり、霊能者でもあるとのことです。


自らのコントロールの元に、魂を異界にとばし、普通の人々には見えにくい霊と交渉することで、この世の様々な問題を解決する人々のことを言います。

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本の中には、「スターウォーズは古いシャーマン的テーマの現代版と言え、シャーマン的戦いを非常によく反映している。」などのシャーマンの側面の記述もあり、楽しく読めます。

特にしっくりきたのは、「シャーマンの力とは何か」の項目の「場所の力」という記述でした。

シャーマンは天を崇拝することから、自然環境が豊かな場所が必要とされています。

力が集まると言われるアリゾナ砂漠やネイティブアメリカンが考える「神が立ち止まった場所」に立ち、健康と祝福を得よう。という月も星も風も神とともにあるという観念に通ずるとも感じました。

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モンゴル、シベリアのシャーマンはもちろん、エスキモーのシャーマンやアマゾンシャーマニズムとの違いなどについても書かれています。


シャーマンという言葉は、キリスト教がそれほど狂信的でない時代に、ロシア正教の祭司によって持ち込まれ、シャーマンを神ではなく悪魔に仕える宗教者と見たそうです。


モンゴルやシベリアは古くからシャーマンが力を持つ地域で、シャーマニズムと言うとき、厳密にはシベリアとモンゴルの宗教を指すと言えるそうです。




この本は、単にモンゴルに興味のある人はもちろん、伝統や土地、霊と魂、宇宙などとの関連性も書かれているので、スピリチュアルに興味のある方にもおすすめです。


「シャーマンの世界」は、シャーマンについて幅広く取り扱いながら、浅過ぎず、初めて「シャーマン」という言葉を聞く人にも、詳しい人にも楽しめる1冊だと感じました。



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旅行記や紀行文とは違い、著者ならではのモンゴルの歴史や文化、宗教などの知識を交えたモンゴル関連本です。



司馬遼太郎さんのモンゴル好きは有名ですが、ツェベクマさんという一人の女性の人生を通して、所々に散りばめられたモンゴルについての洞察が勉強にもなります。

モンゴル人の馬に対する扱い方、考え方や寺院建築、騎馬遊牧民族「匈奴」について、ソ連や中国との関係性、内モンゴルの問題などについても触れられています。
 

特に印象に残ったのは、辛亥革命後に独立を宣言したモンゴル人が「社会主義を選んだのはマルクスのいう歴史の発展ではなく、ただ漢人から草原を守りたかっただけだった」という記述の部分でした。


ロシアと中国に挟まれ時勢の流れのなかで、木屑のようにもまれたモンゴルの苦悩が伺える一節だと感じました。



また、著者のモンゴル愛も伝わってくる一冊です。


「空と草だけでできあがっている。その暮らしは天に棲んでいるとしか思えない。」

「モンゴル人は匈奴の昔から今に至るまで、天を崇拝する」

「この大高原にあっては一望の草のはらで、空には雲があるだけである」


などの表現が、モンゴル高原の大草原と空の情景が目に浮かぶようでした。



小冊子なので本も軽くモンゴル旅行へのお供としてもモンゴルに関わる情報を勉強したい方にもおすすめの 一冊だと感じました。



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スキタイは、名前の知られている騎馬遊牧民としては最も古い存在の一つで、カフカスと黒海北方の草原地帯にあらわれた。

一方、モンゴル帝国の原型とも言われる匈奴は、東アジアにあらわれ、当時の中国の漢に匹敵するほどの存在であった。

このスキタイと匈奴というユーラシア大陸草原部に出現した騎馬遊牧民の歴史が本書には分かりやすく書かれています。


スキタイや匈奴などの騎馬遊牧民は文字を持たなかったため、自らの歴史を記録することがなく、暮らしぶりや習俗は名文家に書き留められることになった。

スキタイの住む黒海北岸へ旅を続けたヘロドトスと漢にいた司馬遷である。


ヘロドトスと司馬遷が語るスキタイと匈奴の風俗習慣は驚くほど似ていて、スキタイと匈奴が似ているのは偶然ではなく、ユーラシアの自然環境が彼らの登場する条件の整っていたことがよくわかる。

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スキタイや匈奴は国家を持たず、文字も持たない自然界に直結した極めて柔軟な流動性のある習俗、生活をしていたが、素晴らしい金細工の装飾品を残している。


現在、ロシアのエルミタージュ美術館の展示室には、スキタイの動物文様で装飾された工芸品が展示され、好評を博している。


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また、農耕社会と遊牧社会を対比して記載されていることも興味深い。


例えば、農耕社会で使用している衣類の素材は遊牧社会では通用しない。とか、家畜の役割。など、遊牧民の自然環境に合わせた人間の知恵やたくましさといったものも本書を通して見えてきます。

家畜の役割として、羊、ヤギは食肉を確保するためだけでなく毛皮は防寒着として役に立ち、乳からはチーズやバターなどの様々な乳製品を作り出すことが出来る。
また、羊肉は全くの生肉で食べられることも遊牧生活に向いている。

これらのことから、遊牧は最も環境にやさしい生活様式であるとも言える。といった
ような遊牧民の生活についても記載されています。



「スキタイと匈奴 遊牧の文明」は専門的な書ではなく、一般読者向けに親切な文章で書かれているため読みやすく、本が苦手という人にも興味を持って騎馬遊牧民を理解してもらえるのではないかと思います。


スキタイと匈奴という歴史にも有名な騎馬遊牧民を通して、広大なユーラシアの大草原で生きていく知恵や強さとともに、定住者とは異なった人生哲学を持っていた騎馬遊牧民の足跡を辿るのにもおすすめの一冊だと感じました。



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