モンゴルの食

「モンゴル」と聞いて「なぜだかわからないけど、漠然とした『あこがれ』のようなものを感じる」という方は意外と多いと思います。そしてパッと思いつくことは「草原」「羊の放牧」「モンゴル相撲」「チンギスハーン」などなど・・・もちろん全部正解です。

ではモンゴルの「食文化」と限定すると、どの程度思いつくでしょうか?
 
当然のことですが、人は食べ物がないと生きていけません。
逆に言うと、人がいる場所には必ず食べ物があり、また食べ物に関する文化が存在する、ということでもあります。
中国にも、内モンゴル自治区を中心にモンゴル民族が数百万人生活していて、もちろん彼らにも長い歴史を持つ独特の食文化があります。そこで今回は「モンゴルの飲食」と題して、モンゴル民族の飲食文化について紹介してみたいと想います。

モンゴルの伝統的な食べ物は大きく分けて2 種類あります。

家畜から搾った乳及びそれを発酵・加熱して加工した乳製品、それに家畜の肉です。
前者を「チャガンイデー(白い食べ物)」、後者を「オラーンイデー(赤い食べ物)」と言います。「チャガン」は「白い」、「オラーン」は「赤い」、「イデー」は「食べ物」という意味です。
 
モンゴル遊牧民は、この2 種類の食べ物を1 年中均等に食べているという訳ではありません。草原が緑に覆われ、家畜が肥え乳のたくさん出る時期は乳製品をよく食べます。秋になると家畜を屠殺しその肉を干すなどして保存食とし、冬は主に肉を食べて過ごします。

では、白い食べ物と赤い食べ物、それぞれについて細かく見ていきましょう。
(数回に分けてお届けします) 

【寄稿者プロフィール】

田中英和
中国語・モンゴル語講師、モリンホールの演奏・講師など。