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Ovormongold Sichuanii 1 saya shaham Hyataduud nuuj iheh dogood odoo el gazar irtsgeej burtguulj baigaa ni. 

2008年5月12日午後、中国中西部の四川省で起きた大規模な地震の後、内モンゴルへ100万人の被災民を移住させる話がインターネット上で話題になったが、中国政府から正式な布告はなかったので、単なるデマとして扱わってきた。しかし、2012年半ばころから、内モンゴル各地に四川移民が現われ始めたが、今年からは数百から数万単位で流れ込んできて、各地域のモンゴル人は強烈に反発している。

これらの移民の移住は、中央政府主導のものなのか、地方政府の判断によるものなのか不明である。何の前触れもなく流入してきことがモンゴル人居住地域の政府への不信と不平、そして憤慨を招いている。
 
最近のネット情報では、赤峰市アルホルチン旗政府に住民登録を行う数百人の移民の姿が現わたのをきっかけに、シリンゴル盟各地でも数百人単位の移民が流入した。一部地域はすでに住居も提供している模様。各地で抗議デモを呼びかけているようだ。政府の誠意なる対応や問題解決の糸口が見つからなければ、内モンゴルでは、5.11事件の抗議デモを超える行動が起こるだろう。
 
当該地域の数倍にも上る移民の流入は、モンゴル文化の衰退をもたらすだけではなく、大規模な開墾が行われる可能性が高く、モンゴル地域における地下資源の乱開発と同時に大草原の破壊がさらに急速に進むことは必至だ。そもそも生態移民と称されるモンゴル遊牧民を主とした強制移動により、生活基盤を失った牧畜民の生活は十分な保障と保護を受けておらず、牧畜民の家畜が運搬車両にひき殺される事件が常態化されているなかで、数万人を超える移民の受け入れは民意に背くものであろう。地域住民に事前の説明もなく、移民を受け入れる地方政府の独断専行とは言えず、中央政府の非公開通達があったからであると思われる。
 
一つだけ言えることは、内モンゴルでは、モンゴル文化の破滅を招く事態が行われていることは事実である。和諧社会を唱える共産党の政策はどこへ行ったのだろうか。少数民族の人権、財産、文化を守る政策はどうなっているのか。わがモンゴル人はいつまで黙認する「美徳」を貫き、共産党に忠誠を尽くすのか。モンゴル語に「斧が降りてくるまで、牛は安泰だ」(Su’h buutal u’her amgalan)という諺がある。われらは、首を切り落とされるまで安心していていいのか。

【寄稿者プロフィール】
富川 力道
https://www.facebook.com/bold.ba.3   
墓標なき草原(上) 内モンゴルにおける文化大革命・虐殺の記録
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