まいど、編集長のタケシです。
新書「モンゴルの親族組織と政治祭祀」(楊海英 著)のご紹介です。
目次
まえがき
第1章 モンゴルの親族組織に関する記録と研究
1 モンゴル人の記録と記憶
2 モンゴルの親族組織に関する人類学的研究
3 日本のモンゴル研究のなかのオボク解釈
4 先行研究の総括と本書の目的
第2章 オルドス万戸とオルドス地域
1 モンゴルのなかのオルドス万戸
2 オルドス地域の歴史
3 清朝時代の旗制度とオボクの編成
4 オルドス・モンゴル人の生活
第3章 オボク・ヤス構造
1 モンゴル人自身のオボクとヤスに対する認識
2 ヤスの階層性と象徴性
3 ヤス・タイ・オボク
4 ヤス・ウグイ・オボク
5 ヤスの形成と消失に関する仮説
第4章 チンギス・ハーン祭祀とオボク・ヤス集団
1 チンギス・ハーンの祭殿「八白宮」
2 祭祀者ダルハトのオボクとヤス
3 八白宮の祭祀に貫徹された系統理念
第5 章 オボク集団の祭祀
1 旗ダルハトのオボクとヤス
2 「旗ダルハト」が主宰する「白宮」
3 オボク集団の祭祀
4 オルドス祭祀の全体的調和性と政治的統合性
第6 章 オボク・ヤス構造とその機能の歴史的変容
1 遊牧社会における「オボク・ヤス構造」
2 「八白宮」祭祀の統合機能
3 ヤスとオボクの現状
あとがき
補記――オルドスとウズベキスタン
引用文献
索引
内容
「ヤスをもつオボクは生き残る、ヤスのないオボクはつぶれる」
12代も先祖を遡ることができた血縁の国モンゴル。だが、清朝支配や文化大革命によりオボク(親族組織)は半壊、ヤスも忘却されつつある。本書はヤスのもつ社会的機能と象徴的意義に注目、モンゴル人の政治原理と社会構造を明らかにした大著。
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